あなたが選んだセリフは
2:「先生、すみません。そこのペン使っていいですか。」
A先生「ちょっとこの紙に図をかいてくれる?」
あなた「先生、すみません。そこのペン使っていいですか。」
A先生「どれ?これ?あなた書くもの、持ってないの?はい。」
あなた「ありがとうございます。」
【解説】
この言い方は、丁寧語を使ってはいますが、表される敬意の度合いは低くなっています。先生とあなたの関係が、かなり親しい場合や、先生が「敬語使用」に寛大な方の場合は、なんの問題もなく、通り過ぎるかもしれません。
しかし、親しい場合でも、たまたま先生の虫の居所が悪かったり、「敬語使用」はきちんとするべきだという考えの先生である場合は、機嫌を損ねてしまうかもしれません。また、何度もこのような場面に遭遇すると、先生があなたに対して「わきまえを知らないやつだ」という印象を持ってしまう可能性もあります。
今回の場合、先生はペンを貸してくれましたが、「あなた書くもの、持ってないの?」とあなたに聞きました。これをちょっとした皮肉ととるか、単純な疑問ととるかは人それぞれでしょう。しかし、先生があなたの言い方にちょっとひっかかったは、確かなようです。
では、少し敬意の度合いを上げた言い方を考えてみましょう。
例えば、
「そのペンを使ってもよろしいですか。」
と、「いいですか」を「よろしいですか」にするだけで、印象はずいぶん変わります。
「使う」を「借りる」に変えて、
「そのペンをお借りしてもいいですか。」
と言ってもいいでしょう。この場合は、「いいですか」を使っていますが、「借りる」を「お借りする」と謙譲語の形にしているので、敬意の度合いは高くなります。
ちなみに「お使いしてもいいですか」は、文章として成り立ちません。この理由は、選択のセリフ5の【解説】で説明していますので、そちらを見てください。
目上の人との対人関係を良好に保ったり、公式場面で失敗しないためにも、敬意度の高い言い方も身に付けるようにしましょう。
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